【はじめに】
トヨタ・クラウン17系(通称:17クラウン)は、いまだ根強い人気を誇るセダンです。1999年~2003年に生産されたモデルながら、「王道セダン」としての風格とカスタムベース車両としての評価も高く、20年以上経った今でも多くのファンを魅了し続けています。
本記事では、クラウン17の基本情報から購入時の注意点、維持費、さらにはカスタム事情まで、徹底的に解説します。中古で17クラウンを検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

クラウン17の基本スペックと魅力
クラウン17のグレード構成と特徴
クラウン17系には大きく分けて以下のグレードがあります。
- ロイヤルシリーズ(ロイヤルサルーン、ロイヤルエクストラなど)
高級志向で内装や乗り心地を重視。 - アスリートシリーズ
スポーティなエアロ、専用サスペンション、ターボ付きエンジン搭載車あり。 - マジェスタ
上位モデル。4.0L V8エンジン搭載、装備充実。
特に「アスリートV」は2.5L直6ターボ(1JZ-GTE)搭載で、当時の国産スポーツセダンの中でも圧倒的な人気を誇りました。これが今でもドリフトユーザーやチューニング層に支持されている理由です。
デザインと内装の魅力
17クラウンは「大人の高級感」を感じさせるデザインが特徴。フロントグリルやリアデザインは今見ても古臭さを感じさせません。
内装はウッドパネルや本革シート仕様もあり、上質な空間が広がります。
これが200万円台だった当時の新車価格に対し、いま中古市場で30~100万円前後で手に入るのは大きな魅力です。
クラウン17を中古で買う際のチェックポイント
走行距離とエンジンの状態
特にチェックすべきはエンジン(1JZ/2JZ系)のオイル漏れ、タイミングベルト、ウォーターポンプの交換履歴です。
1JZエンジンは丈夫と言われていますが、20年以上経過した個体ではゴム系パーツの劣化が進行している可能性があります。
また、10万km以上走行している個体も多いため、以下は確認必須です。
- 白煙・異音の有無
- オイル消費量
- アイドリング時の安定性
足回り・ブッシュ類の劣化
純正サスペンションのへたり、スタビリンク・ロアアームブッシュのひび割れ等も要注意。乗り心地悪化や異音の原因となります。
特に純正エアサス装着車(マジェスタ)はエア漏れやコンプレッサー不良に注意しましょう。
電装系・内装の劣化ポイント
パワーウィンドウ、エアコンパネル、メーター照明などの故障報告も散見されます。中古購入時は電装系の作動チェックも忘れずに。
内装では天井の垂れ下がりやシートの擦れも多いので現車確認がおすすめです。
クラウン17の維持費とランニングコスト
税金・保険料
クラウン17は2500ccまたは3000ccクラスのエンジンが主流なので、自動車税は約45,000円(2500ccの場合)。車齢13年以上の場合、15%重課税も発生します。
- 重量税(車検時):約37,800円/2年
- 任意保険(車両保険付き):年間約8〜12万円(等級・条件による)
燃費性能とガソリン代
実燃費は以下の通り。
- 2.5L NAモデル:約8〜10km/L
- 2.5Lターボ:約6〜8km/L
- 3.0Lモデル:約7〜9km/L
レギュラー仕様車もあるものの、ターボ車はハイオク指定。年間1万km走行で約15万円前後の燃料代を見込んでおきましょう。
故障修理費・部品代
- オルタネーター交換:約4〜6万円
- ラジエーター交換:約3〜5万円
- タイミングベルト交換:約8〜10万円
消耗品は安価ですが、専用部品やディーラー対応の修理は高額になる場合も。信頼できる整備工場を確保しておくと安心です。
クラウン17のおすすめカスタムとドレスアップ事例
定番のローダウン&ホイール交換
車高調やダウンサスによるローダウンは鉄板メニュー。18~19インチホイール装着で現代風なスタイルに仕上がります。WORK、SSR、BBSなどが人気。
マフラー・吸排気カスタム
HKS、BLITZ製マフラーやエアクリーナーでスポーティなサウンドとレスポンス向上が期待できます。
1JZ-GTE搭載車ならブーストアップやタービン交換も視野に入ります。
内装リフレッシュ・LED化
純正ナビ・オーディオは古いため、最新の2DINオーディオやAndroidナビへの換装もおすすめ。
室内灯やメーター球のLED化で夜間の雰囲気UPも可能です。
クラウン17の中古相場と今後の資産価値
現在の中古価格帯
- ロイヤルシリーズ:20~80万円前後
- アスリートシリーズ:30~120万円
- マジェスタシリーズ:40~150万円
状態や走行距離で大きく価格が変動します。1JZ-GTE搭載の「アスリートV」は特にプレミア傾向。
今後の値上がり可能性
旧車ブーム、ドリフト人気の再燃によりターボ車や希少グレードは今後価値上昇の可能性大。
程度良好な個体を手に入れれば資産価値の維持、もしくは向上も狙えます。
【まとめ】
クラウン17は手頃な価格で「大人の高級セダン」や「カスタムベース車両」として楽しめる希少な存在です。
しかし、年式相応の劣化や故障リスクもあるため、中古車選びは慎重に。
維持費・部品供給状況も十分考慮し、自分のライフスタイルに合った仕様・状態の個体を選びましょう。
コメント